○神津島村農業用水施設の設置等に関する条例

昭和60年3月15日

条例第5号

目次

第1章 総則(第1条~第5条)

第2章 給水装置の工事及び費用(第6条~第11条)

第3章 給水(第12条~第19条)

第4章 料金(第20条~第27条)

第5章 管理(第28条~第30条)

第6章 雑則(第31条~第33条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、神津島村の農業の振興を図るため、必要な施設(以下「農業用水施設」という。)の設置、使用料、その他の供給条件並びに適正な給水の保持について必要な事項を定めることを目的とする。

(設置)

第2条 神津島村に農業用水施設を設置する。

(名称、位置及び給水区域)

第3条 農業用水施設の名称、位置及び給水区域は、別表第1のとおりとする。

(用語の定義)

第4条 この条例において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 給水 給水装置により水を供給することをいう。

(2) 給水装置 需要者に水を供給するため、村が施設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する給水用具をいう。

(3) 量水器 水の使用量を計量する機器をいう。

(給水装置の種類)

第5条 給水装置は次の3種類とする。

(1) 専用給水装置 1戸又は1箇所で使用するもの

(2) 共同給水装置 2戸又は2箇所以上で共用するもの

(3) 共用給水装置 村が一般公衆の用に供するため設置したもの

第2章 給水装置の工事及び費用

(新設の申込み)

第6条 給水装置の新設、改造又は撤去(以下「給水装置の新設等」という。)をしようとする者は、村長に申し込み、その承認を受けなければならない。

2 給水装置の新設等について、利害関係人があるときは、申し込み者は、その者の承諾を受けなければならない。ただし、村長が特別の理由があると認めたときは、このかぎりではない。

(費用の負担区分)

第7条 給水装置の新設等に要する費用は、当該給水装置の新設等をする者の負担とする。ただし、村長が給水上、特に必要と認めた給水装置の改造(修繕を含む。)については、村がその全部又は一部を負担することができる。

(新設等の設計及び工事)

第8条 給水装置の新設等の設計及び工事は村が施行する。ただし、止水栓以下の給水装置の設計及び工事については村長の承認を得て、使用者が施行することができる。

2 前項により使用者が工事を施行したときは、その工事の竣工後施行者が村長に申出し、村長が指定した者の検査を受けなければならない。

(工事費の算出方法)

第9条 村が工事を行う場合の費用は、次の各号に掲げるものの合計額とする。

(1) 材料費

(2) 運搬費

(3) 労力費

(4) 道路復旧費

(5) 設計監督費

(6) 間接経費

(工事費の予納)

第10条 村に給水装置の新設等の工事を申し込む者は、設計によって算出したその工事費の概算額を予納しなければならない。ただし、村長がその必要がないと認めた工事についてはこの限りでない。

2 前項の工事費の概算額は工事竣工後に精算する。

(第三者の異議の処理)

第11条 村が施行する給水装置の新設等の工事に関し利害関係人、その他から異議があるときは、工事申し込み者の責任において処理しなければならない。

第3章 給水

(給水の申込み)

第12条 給水を受けようとする者は、村長に申し込み、その承認を受けなければならない。

(管理人)

第13条 次の各号のいずれかに該当する者は、農業用水の使用に関する事項を処理させるため、管理人1人を選任し、村長に届け出なければならない。管理人を変更した場合もまた同様とする。

(1) 給水装置を共有する者

(2) 給水装置を共用する者

(3) 村長が必要と認める者

(量水器の設置)

第14条 村長は、給水するとき、使用水量を計量するため給水装置に村の量水器を設置する。ただし、村長がその必要がないと認めたときはこの限りでない。

2 村長は、使用水量を計量するため、特に必要があると認めたときは、受水槽以下の装置に村の量水器を設置することができる。

3 前2項の量水器の位置は、村長が定める。

(届け出義務)

第15条 用水使用者又は管理人若しくは給水装置所有者(以下「用水使用者等」という。)は、次の各号のいずれかに該当するときは、あらかじめ、村長にその旨を届け出なければならない。

(1) 給水を受けることをやめるとき。

(2) 用水をその他の用に供するとき。

2 用水使用者等は、次の各号のいずれかに該当するときは、速やかに村長にその旨を届け出なければならない。

(1) 用水使用者等の氏名、又は名称及び住所に変更があったとき。

(2) 量水器を滅失し、又はき損したとき。

(3) 給水装置に異状があるとき。

(4) 譲渡、相続その他の理由により、給水装置の所有者に変更があったとき。

(用水使用者等の管理責任)

第16条 用水使用者等は善良な管理者の注意をもって用水の乱用を慎み、水が汚染し又は漏れないよう給水装置を管理し、異状のあるときは、直ちに改善の措置をしなければならない。

2 前項の管理義務を怠ったため生じた損害は用水使用者等の責任とする。

(量水器の管理)

第17条 用水使用者等は量水器を適切に管理するものとし、正当な理由なくして、量水器を滅失し、又はき損したときは、その損害額を賠償しなければならない。

(給水の停止又は使用制限)

第18条 村長は、災害その他やむを得ない場合又は公益上必要があると認めたときは、給水区域の全部又は一部につき給水を停止し、又は用水の使用を制限することができる。

2 前項の給水停止又は使用制限について必要な事項は、その都度村長が予告する。ただし、緊急を要する場合はこの限りでない。

(損害の責任阻却)

第19条 前条第1項の給水停止若しくは使用制限又は断水により用水使用者に損害が生ずることがあっても村長はその責任を負わない。

第4章 料金

(料金の徴収)

第20条 給水料金は、用水使用者から徴収する。

2 共用給水装置により給水を受ける者は、連帯して給水料金支払の責を負う。

(給水量の測定)

第21条 給水量の測定は、量水器により行う。ただし、量水器の故障その他の事情により測定することができないときは、村長が給水量を決定する。

(料金の額)

第22条 灌水用及び畜産用の給水料金の額は、別表第2で合算した額に消費税等相当額を加えた額とする。ただし、10円未満の端数は切り捨てるものとする。

2 その他の用の給水料金の額は、別表第3に定めるところにより算出した基本料金、従量料金及び量水器使用料金とを合算した額に消費税等相当額を加えた額とする。

(料金の算定)

第23条 村長は、あらかじめ指定した日(以下「定例日」という。)に給水量の測定を行い、当該測定した日の属する月分として給水料金を算出する。

2 村長は、前項の規定にかかわらず、やむを得ない理由があるときは、定例日以外の日に測定することができる。この場合において、当該測定は、定例日になされたものとする。

(一時使用の料金)

第24条 期間を限って使用する給水料金は第22条の規定にかかわらず、村長が別に定める方法により算定する。

(特別な場合の料金)

第25条 月の中途において給水を受けることを開始し、又は中止したときの給水料金の額は1か月として算出する。

(料金の減免)

第26条 村長は、公益上その他特別の理由があると認めたときは、給水料金を減免することができる。

(料金の不還付)

第27条 既納の給水料金は還付しない。ただし、村長が特別の事由があると認めたときはこの限りでない。

第5章 管理

(給水装置の検査等)

第28条 村長は、農業用水の管理上必要があると認めたときは、給水装置について検査し、用水使用者等に対し必要な措置を指示することができる。

2 村長は、量水器の管理上又は点検上必要があると認めたときは、受水槽以下の装置について調整し、用水使用者等に対し必要な措置を指示することができる。

(給水の停止)

第29条 村長は、次の各号のいずれかに該当するときは、用水使用者に対しその理由の継続する間、給水を停止することができる。

(1) 用水使用者が規定の料金を3か月を超える滞納をしたとき。

(2) 用水使用者が用水の使用をやめたと認められたとき。

(3) 用水使用者が正当な理由がなく第15条第1項の届け出若しくは第16条の管理義務を怠り改善の措置をしないとき。

(給水装置の切離し)

第30条 村長は、次の各号のいずれかに該当し、かつ農業用水施設の管理上必要があると認められるときは、給水装置を切り離すことができる。

(1) 用水使用者が3か月以上不明であり、かつ当該給水装置により給水を受ける者がないとき。

(2) 給水装置が使用中止の状態にあり、かつ将来の見込みがないと認められるとき。

第6章 雑則

(過料)

第31条 次の各号のいずれかに該当する者に対し5,000円以下の過料を科することができる。

(1) 第6条の承認を受けないで給水装置の新設等をしたとき。

(2) 正当な理由なくして第14条の量水器の設置、第18条の給水の停止又は第21条の給水量の測定を拒み、又は妨げた者

(3) 給水料金の徴収を免れようとして詐欺その他不正の行為をした者

(料金を免れた者に対する過料)

第32条 詐欺その他不正の行為により給水料金の徴収を免れた者は、その免れた金額の5倍に相当する金額以下の過料を科する。

(委任)

第33条 この条例の施行について必要な事項は、村長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、昭和60年4月1日から施行する。ただし第20条の規定は昭和60年7月1日から適用する。

(経過措置)

2 この条例の施行前に設置した給水装置により給水を受けている者は、第6条及び第12条の規定による村長の承認があったものとみなす。

(平成元年条例第11号)

この条例は、公布の日から施行し、平成元年4月1日から適用する。

(平成5年条例第14号)

この条例は、公布の日から施行し、平成5年4月1日から適用する。

(平成9年条例第9号)

この条例は、平成9年4月1日から施行する。

(平成11年条例第10号)

この条例は、平成11年4月1日から施行する。

(平成27年条例第18号)

この条例は、平成27年4月1日から施行する。

別表第1(第3条関係)

名称

位置

給水区域

焼山地区農業用水施設

神津島村字深い道(水源)

神津島村字焼山(配水槽)

字焼山 面房 鴎穴 葱の場 大沼 金長地区及びその周辺給水区域

高根地区農業用水施設

神津島村字鍛治山(水源)

神津島村字鍛治山(配水槽)

字鍛治山 滝川 高嶺地区及びその周辺給水区域

山川地区農業用水施設

神津島村字山川(配水槽)

字山川 金長地区及びその周辺給水区域

沢尻地区農業用水施設

神津島村字鍛治山(配水槽)

字沢尻 錆崎 長浜地区及びその周辺給水区域

別表第2(第22条関係)

使用料等

用途

給水管の口径

用水使用料

量水器使用料

量水器の口径

料金(1か月につき)

灌水用

50ミリメートル以下

使用水量1立方メートルにつき70円

16ミリメートル以下

100円

20ミリメートル以下

150円

畜産用

25ミリメートル以下

200円

50ミリメートル以下

400円

別表第3(第22条関係)

使用料等

用途

給水管の口径

用水使用料量水器使用料

基本料金(1か月につき)

超過料金

量水器の口径

料金(1か月につき)

その他

50ミリメートル以下

使用水量10立方メートルにつき700円

1立方メートルにつき70円

25ミリメートル以下

300円

50ミリメートル以下

600円

神津島村農業用水施設の設置等に関する条例

昭和60年3月15日 条例第5号

(平成27年4月1日施行)

体系情報
第9編 産業経済/第2章 農林水産
沿革情報
昭和60年3月15日 条例第5号
平成元年3月18日 条例第11号
平成5年3月11日 条例第14号
平成9年3月25日 条例第9号
平成11年3月23日 条例第10号
平成27年3月10日 条例第18号